陽を眩しく仰ぐ
湿った土を手で掘る
金属を叩く匂いをかぐ
木に触れる
ぬるい水を飲む
炎に想う
ずれた月を観る
猫の腹に耳をあてる
肌を感じる
空気のコドーを掌に受ける

生活・制作の中で折りに触れて想うことをピックアップしてみました。
モチーフは展示の回を重ねるごとに少しずつ移行していますが、創ることのモチベーションはいつも同じ根元を持っているはず。今までは「森」を一つのイメージとして表出してきましたが、今回とこれから暫くは「移行期」かな・・・?また試行錯誤しながら探ってみます。

インフォメーション

・坂本太郎展 〜月読-新月〜 2008年9月20日(土)-10月5日(日)

ギャラリーIDF
名古屋市名東区社が丘1-201・IDFビル2F
TEL 052-702-1206

坂本太郎 新作展 2008年4月28日(月)-5月4日(日)
フタバ画廊
東京都中央区銀座1-5-6 福神ビルB1F
TEL 03-3561-2205

・坂本太郎 新作展 2007年6月10日(日)-23日(土)
ギャラリーIDF
名古屋市名東区社が丘1-201・IDFビル2F
TEL 052-702-1206

・坂本太郎展 2007年5月29日(火)-7月1日(日)
ヒルトン名古屋 2F THE SEASONS Art&Dine
愛知県名古屋市中区栄1丁目3番3号
TEL 052-212-1111 Fax: 052-212-1225

・坂本太郎 展 森へ 2007年4月16日(月)-5月12日(土)
中京大学アートギャラリーC・スクエア
名古屋市昭和区八事本町101-2
TEL 052-835-5669 9:00-17:00 日・祝日

 

 

・・・学生時代は人体を制作していました。

そこに全てがあるのではないかと、当時は幻想みたいなものをもっていたのかもしれません。ただ、SOLでの個展(2000年 早稲田)からは、男がいて女がいて、もう一つ違う存在がいる。三者の関係性を意識して作っています。

・・・もう一つの存在とは。

人間を含めた全ての生き物を遠くから見ている何か。その「何か」の象徴みたいなもの。ソウルとかスピリットとか、いろいろな言い方があるけれど、魂というと、どうしても宗教性みたいなものがついてきて難しいところがあるので・・・僕はそれをよくカタカナで、「ナニカ」と書きます。

・・・その「ナニカ」は、門のシリーズ、扉のシリーズ、森のシリーズなど、それぞれタイトルは違うけれども、全ての作品に通底しています。

僕の仕事は原風景みたいなところを根っこにしている部分があって、小さいときに雑木林で地面を掘り起こしたこととか、泥だらけになって、夕暮近くまで遊んでいたことなど、木の匂いをかぐと記憶が連鎖して呼び起こされてくるんです。それで材料として木を選んだように思います。
低山帯で見る植物は、高山とは違った湿気と暗さみたいなものが多分にあります。森林限界以前の匂いとか、湿気とか温度とかは、ものすごく意識しているんです。ですから会場は、何かしら潜んでいるような湿気があって温度が低い感じにしたいのです。
ただ、森をキーワードにして制作していると、「森林保護についてどう思うかとか、それを意識しているのかとか、何かアイロニーとかメッセージがあるのか」と言われる場合もあります。僕の場合は、そこに問題意識をもつのではなく、日々暮らしているなかに色んなものが積もってきているという感じなので、あまり理由付けみたいなものを大きくしないで、単純に作る。見せる。というところを大事にしたいと思っています。酒種というか。発酵するときの種みたいな感じで、自分の中に入ってきたものを、自分なりのものに醸造させていきたいと思いますから・・。

・・・「ナニカ」を求めて・・・。

人間には、必ず死のイメージが付いてまわります。人は生まれたときから死に向かって時間を費やすわけですからね。でも僕の死のイメージは、生の裏返しです。本当は生まれて死んだらそこで終わりなんだけれども、そうじゃない「ナニカ」を求めて、ただ、僕の場合は形にすることを目的にするというよりは、探っている過程みたいなものが作品なんです。何故かといえば時間は常に流れ、見る対象も刻々と変わるし自分も変わって行ってしまう、でもその探ったときの指跡爪跡みたいなものが残っていくんだと思うんです。それに共感してくれる人というのは、自分が探しているものとリンクさせて見てくれるだろうし、違うものを見る人もいる。それはそれで構わないと思っています。

 

作品紹介

扉U 2005年

扉U 2005年

森の音 2005年

日輪と月輪の門 2005年

扉T 2004年

門 ー鳥に依る形ー 2002年

 

le coconU2004年

TO-CHU-KA-SO  2004年

ソラガエル 2004年