Kaleidscopic Gallery Scene

藤沢彦二郎 展 −静寂(しじま)−
2005年10月17日(月)-22日(土)



ギャラリー椿 GT2
東京都中央区京橋3-3-10 第1下村ビル1F  TEL 03-3281-7808
10:00-18:00 日・祝休 http://www.gallery-tsubaki.jp/tsubaki.html
藤沢 彦二郎 Web ギャラリー http://www4.ocn.ne.jp/~hikojiro/


1959 東京都生まれ
1982 和光大学人文学部芸術学科卒業

【主な展覧会】
1984,85 神奈川県美術展/1986 日本国際美術展/1987 個展(ギャラリージャパンプレス)/1989-'02 モダンアート展(89新人賞、94,95奨励賞)/1990 個展(ギャラリーモテキ)/1990,91 TAMON賞展/1992 ABC絵画イラストコンクール/1992 個展(ギャラリーモテキ)/1994,96 伊豆美術祭絵画公募展(94佳作)/1994 文化庁現代美術選抜展/1996安井賞展/1998 個展(巷房)/1999 しんわ美術展/2000 個展(巷房)・個展(ギャラリーみその)/2001 個展(巷房)/2002 西脇市サムホール大賞展・個展(ギャラリーみその)/2003 THE LIBRARY 2003(ギャラリーアートスペース)/2004 個展(巷房) その他 グループ展多数


・・・タイトルは「静寂(しじま)」

「静寂(しじま)」とは、静まりかえって、物音一つしない世界のことです。 今回は1番自分の特徴が出るテーマでまとめてみました。

・・・作品の中に人物は描かれてはいないけれども、灯りのなかに、人の気配を感じることができますね。

私の以前から描いてきた世界は、人が構築した世界なんです。そこには必ず人がいて人の温もりが感じられる。作品をご覧になった方は、一見癒し系と錯覚されるかもしれませんけど、癒しを意識し過ぎると卑しくなってしまうから、それはあまり意識してはいません。あくまでも自分が感じる人の温もりを描きたいと思っているんです。

・・・描きはじめたきっかけを教えてください。

高校生ぐらいの頃から、何故か分からないまま、ずっと夜の絵を描いていました。でもあるときそれまでに描きためたエスキースを見て、自分の原点が子供の頃の記憶だったと思いあたりました。それは母が営んでいた夜のカフェ。子供心に、夜の世界が深く静かに沈殿していったのです。何故か心細くて寂しい世界が、不思議と暖かいろうそくの灯りを頼りにまわる走馬燈のように思い出されます。私の心はいつまでも子供のままかもしれません。今でもシャボン玉やケーキや風船が好きなんですよ。

・・・藤沢さんのサイトを拝見しましたら、とても温かい世界を垣間見ることができました。
(詳しくは: http://www4.ocn.ne.jp/~hikojiro/)描かれているイメージは、やはり記憶が中心なのでしょうか。

そうですね。私は、町を歩くのが好きなんですよ。特に夕方歩くのが好き。暖かい灯りの中から立ちのぼってくる夕餉の匂いに、人の温もりを感じて・・・心にぽっと温かい花が咲いたような気分になります。それは散歩というよりも、何の目的もない、小さな旅をするような感じですね。
世界にポツンと自分一人がいて、いろいろな家族が周りに暮らしている光景は、自分と家族との関係を振り返る機会にもなるのです。
そういう目にとめた風景をエスキースをしながら熟成させて、何年もの間、時間の堆積を刻みます。私の作品は心の中の視覚体験が題材になっているんです。

・・・それをお聞きして、今記憶が蘇りましたが、子供の頃の記憶を辿ると、私も小さな旅をしていたのかもしれません。あてもなく歩き始めて・・・ふっと気がつくと夕焼けで空が茜色に染まって。
黄昏の気配にあわてて家に帰った覚えがあります。そういえばどの作品も、道が描かれていますね。

町を歩くことは道を歩くことですから(笑)。

・・・道は何処につながっていくもの。人それぞれに、自分の道があって、その道は若い頃には希望につながり、年を重ねると彼岸へ続く道かもしれない。

彼岸へ続く道かもしれないけれど、待っているのは懐かしい家族かもしれません。私が作品にえがいているのは、絵の中に自然に入っていけること、それを心がけているんです。これからも自分の道を歩きながら・・・・。

(c) HUJISAWA HIKOJIRO


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