Kaleidscopic Gallery Scene

黒崎俊雄展
2005年11月7日(月)-26日(土)



ギャラリー川船
東京都中央区京橋3-3-4フジビルB1 TEL 03-3245-8600
11:00-19:00 日曜休 http://kgs-tokyo.jp/kawafune.html

・・・作品にタイトルをつけられないのは何故でしょうか。

形から見てもらえればいいので、タイトルをつけると言葉のイメージで、作品が限定されてしまうじゃないですか。

・・・黒埼さんの作品は、2000年から拝見していますが、かなりイメージが変わられたというか。以前はこのようなはっきりした形はなかったのではないですか。

2003年からの流れは踏襲しているのですが・・・以前は「時間」みたいなものが、テーマではありました。ギャラリー川船では2000年からの発表なんです。それ以前、10年くらい前まではあまり発表していなかったし、絵を描かない時期が1年くらいあったんです。そこで一旦切れて、その後1年間1000枚デッサンをしたんですよ。その時に今までのこととは関係なく、自分の中にあるものを日記風に描いていました。その時に出てきた形が、今になって表出してるのかもしれません。

・・・日記と言われたので気がつけいたことなんですけど、画面の中に数字が描かれているのとサインが逆三角形の形をしていますよね。因みにあの数字は、やはり日付なんでしょうか。

この数字は右から読む日付。ヨーロッパ式なんですよ。このサインも1年に1000枚描いた時とは違うサイン。当時は、絵の一部にこれを入れていました。それは1991年でした。画面上に文字として入れていたものが「サインの方がいいだろう」と思って、92年頃から今のような形になったんです。数字を入れ出したのは2000年から。はじめは画面の裏に入れていたんですけど。それが段々表に描くようになって、表立って入れたのは今回初めてかな。

・・・サインが描いた人を指し示す記号ではなく、形として画面に調和して非記号性を表出しているのにとても興味を惹かれます。

元々サインのつもりはありませんでしたから、それに日付を画面に入れたのは、描き直しができないからなんです。一応日記として、その日にケリをつけたいんですよね。

・・・1000枚のドローイングを描かれたと言われていましたが、ドローイングというのは、その時の気持ちを表現するもの。だから「今・ここ」の断面を切り取る作業。「今・ここ」の断面は「今・ここ」でしか描けないものだと思うんです。それを踏まえて思うのは、例えば見る側は、形に何か意味を探すけれども、形は意味化されない「今・ここ」の生の動きかもしれませんね。

描いているモノ自体が・・・生命的な、植物や動物の命のみたいなものを描きたいなと思っているので、それと「自分」を同時に出したい部分があるんですよ。

・・・ところで今回この新聞紙に描かれた作品は、かなり大作ですが、新聞に描かれたのは、社会を意識してということでしょうか。

いえそうではなく、私が教えている生徒さんたちが、私の絵を背景に絵を描きたいという希望があったからなんです。 予算的なものとか、時間の問題もあって、新聞紙に描くのが手頃だったからなんです。新聞紙はモチーフとして、何回描いたことがあります。今回は私の絵として描いたもの、それも教えながら描いたものなんですよ。

・・・自由なストロークの線と新聞の暗い世相が反比例して見えて、作家と社会とのつながりを反映されたのかと思ってしまいました。

後づけとしてそういう風に考えられなくもないですけれど、 私にとっては新聞紙は、単なる素材。でも新聞紙は、絵画的効果としては表面がグレーだから、白と黒が映えますね。

・・・白と黒とグレーといえば、作品の基調の色でもありますね。

その色が身体の一部になっているんだと思うんです。逆に他の色を使うときの方が、意識します。有彩色を使うと感情みたいなものが出てきてしまうので、以前はそれを出したくなかったので、ずっと無彩色を使っていたんです。

・・・でも今回はいろいろな形があって、シンプルだけれども力強く、それでいてのびのびしていて、遊び心を刺激する展覧だと思います。

こだわりがなくなったからでしょうね。今回は詰め込むのをやめたんです。絵の勉強をしたせいか、場面の構図や絵具の重ね方など理論や理屈などが出てきてしまうので、なるべくそういうものはなくすようにしたんですよ。

・・・確かに勉強すると、絵画はこういう風に描くものだという刷り込みたいなものがありますよね。でもそうではなくて、肌で感じたもの描けばいいし、手の動きに任せて描くのでもいい。それがある意味生きていることだと思うんです。

そうなりたいと思いますね。

〜26日(土)まで。

(c)KUROSAKI TOSHIO



1946 Born in Tokyo
1971 Graduated in oil painting from Tokyo National University of Fine Arts and Music, received the Ohasi Prize
1973 M.A.Tokyo National University of Fine Arts and Music
1974 〜77 Assistant of Tokyo National University of Fine Arts and Music 
1977 〜79 Accademia delle Belle Arti di Brera、Milano , Scholarship of the Italian Government
1983 〜84 Lecturer of Tokyo National University of Fine Arts and Music
2003〜 Lecturer of Yokohama National University

【Personal Exhibitions】
1972 Gallery Miyuki (Tokyo) /'73 /'76
1978 Graphica Club Moderna(Milano)
1981 Gallery Ochanomizu(Tokyo) /'83 /'87
1982 Gallery 21(Tokyo) /'84・Gallery Shirota(Tokyo)
1986 Gallery Mushakoji(Tokyo)
1987 Gallery Awajicho(Tokyo)
1989 Galerie Mauve(Tokyo) /'92
1992 Gallery AKI-EX(Tokyo)
1994 Gallery Kobo(Tokyo)
1996 Gallery Tsubaki(Chiba)
1997 Gallery Kamakura Geijutsukan(Kanagawa)
2000 Gallery kawafune(Tokyo)・Gallery kawafune "1977-79" (Tokyo)
2001 Gallery kawafune "1980-83" (Tokyo)
2002 Gallery kawafune "1984-93" (Tokyo)
2003 Gallery kawafune "1999-2003"(Tokyo)
2005 Gallery kawafune "2004-2005"(Tokyo)・Gallery The Earth(Kamakura)

【Group Exhibitions and Other Exhibitions】
1971 Exhibition for 2Artists - Gallery Marunouchi Saegusa(Tokyo)・"Toho'Kai" - Odakyu Department Store(Tokyo) /〜'73
1974 Exhibition for 2Artists - Gallery Miyuki(Tokyo)・"Form Shinei+1" - Gallery Form(Tokyo) /〜'77
1976 Memorial Exhibition "Ohasi Prize" - Tokyo Central Museam(Tokyo)・"PAINT 7" - Gallery Nishiki(Tokyo)
1980 "Square" - Gallery Form(Tokyo) /〜'86
1982 "・・・・・・" - Gallery Osaka Form(Tokyo)・"Muette" - Gallery Shinseido(Tokyo) /〜'87
1984 "Ohasi Prize" - Nihonbasi Takashimaya(Tokyo)
1991 "Line in Contemporary Art" - The Museum of Modern Art,Saitama(Saitama)
1992 "Exhibition for 6 Artists" - Gallery 77(Tokyo) /〜'94
1995 "Ecdysis" - Gallery Ginza Kyubi(Tokyo)
1996 "Half Century in Life" - Gallery Live(Saitama)
1998 "Water-Theme Exhibition" - Gallery Ginza Kyubi(Tokyo)・"Story of past and present in graduates from Tokyo National University of Fine ・Arts and Music in 1971" - Gallery SHIBA ART(Tokyo)
1999 "Private Letter" - Gallery Ginza Kyubi(Tokyo)
2000 "M" - Gallery Ginza Kyubi(Tokyo)
2001 "No.40 No.50 No.60 + No.6" - Gallery Ginza Kyubi(Tokyo)
2003 〜04 "40 artists meet at Gallery Kyubi" - Gallery Kyubi(Tokyo)・"A locus of collection of a certain salaried man / A place of japanese fine arts ・after war" - Shunan City Museum of Art and History(Yamaguchi) etc.
2004 "Hommage-Sumie Kagaya[baily]" Exhibition -Gallery Miyuki(Tokyo)・"Presents of Music" Exhibition V、X−Gallery Kyubi(Tokyo)
2005 "An adventure of Line"Exhibition,"The 16 Works around A Poem[Funizuki]"・Exhibition-Gallery Kyubi(Tokyo)


1946 東京に生まれる
1971 東京芸術大学美術学部油画専攻卒業 大橋賞受賞
1973 同大学院美術研究科油画専攻修了
1974-77 同大油画科助手
1977-79 イタリア政府給費留学生として渡伊、ブレラ美術学校で学ぶ
1983-84 東京芸術大学美術学部非常勤講師

【個展】
1972 みゆき画廊‘73 ‘76
1978 Graphica Moderna(Milano)
1981 お茶の水画廊‘83 ‘87
1982 ギャラリー21 ‘84・シロタ画廊
1986 ギャラリー武者小路
1987 淡路町画廊
1989 ギャルリーモーヴ(西武百貨店)‘92
1992 AK-I-EXギャラリー
1994 港房
1996 画廊椿(千葉市)
1997 鎌倉芸術館
2000 ギャラリー川船(−始まりのための小さな回顧−)・ギャラリー川船[イタリア時代 1977−79]
2001 ギャラリー川船[時のかたち 1980−83]
2002 ギャラリー川船[1984−1993]
2003 ギャラリー川船[1999−2003]
2005 ギャラリー川船[2004−2005]・Gallery ジ・アース


【グループ展・その他】
1971二人展(丸の内サエグサ)/十朋会(小田急百貨店)〜‘73
1974 二人展(みゆき画廊)/フォルム新鋭+1展(フォルム画廊)〜‘77
1976O氏賞記念展(東京セントラル美術館)/PAINT7展(画廊ニシキ)
1980スクエアー展(フォルム画廊)〜‘86
1982「・・・・・」展(大阪フォルム画廊)/ミュエット展(新生堂)〜‘87
1984O氏賞受賞者作品展(日本橋・島屋)
1991「線の表現」展(埼玉県立近代美術館)
1992 6人展(77ギャラリー)〜‘94
1995 Ecdysis展(ギャラリー銀座汲美)
1996 人生半世紀展(ギャラリーリブ)
1998テーマ「水」(ギャラリー銀座汲美)/東京芸大‘71年卒今昔物語(ギャラリーSHIBAアート)
1999Praivate Letter(ギャラリー銀座汲美)
2000 M(ギャラリー銀座汲美)・富嶽16景(ギャラリー銀座汲美)
2001 40号50号60号+6号(ギャラリー銀座汲美)
2003 〜04 「アーティストたちと汲美」(ギャラリー汲美)・あるサラリーマン・コレクションの軌跡 〜戦後日本美術の場所〜(周南市美術博物館)・三鷹市美術ギャラリー・福井県立美術館)
2004 加賀谷澄江−Baily−への(みゆき画廊)・ 音楽からの贈り物展V、X(LP篇1)(ギャラリー汲美)
2005 線をめぐる冒険展、詩「文月」をめぐる16の絵画(ギャラリー汲美)



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