Kaleidscopic Gallery Scene

園家誠二展
2006年1月23日(月)-2月4日(土)

ギャラリー・アート・ポイント
東京都中央区銀座8-11-13エリザベスビルBF1 TEL 03-5537-3690
11:00-19:00 日曜休


1960 富山県に生まれる
1984 東京学芸大学卒業

1987 無何有展(’89、91、93、95)文芸春秋画廊(銀座)/1994 個展(’95,96,97,98)ぎゃらりーこいち(京橋)/1995 にわび会(’96)北辰画廊 (東京、銀座)/1996 東京日本画新鋭選抜展(‘98)大三島美術館(愛媛、大三島)・二人展 GALLERYゆう(大垣)/1998 早春の会(’99)アートギャラリー閑々居(新橋)・個展 GALLERYゆう /2000 個展(‘02)アートギャラリー閑々居/2001 東京日本画新鋭選抜展(奨励賞)・大三島美術館、平野美術館(浜松)/2002 上野の森美術館大賞展/2004 個展ギャラリーアートポイント(銀座)/2005 個展ギャラリーアートポイント(銀座)/2006 個展ギャラリーアートポイント(銀座)


・・・タイトルをお聞かせ下さい。

「View2」です。去年は「View」でした。眺めとか景色という意味です。

・・・ 1987年の無何有展で「天神」というタイトルの島に雨が降っている小さな作品を見て以来、「蛍とぶ」「月」「棚田」
http: //www.gaden.jp/arts/sonoke.html)などの作品を拝見していますが、無数の微小な浮遊する水が、ある時は山に降る雨になり、ある時は山霧となって、霞や靄のように画面から立ち上がり、山肌や月が垣間見える情景は静かに見る側に染みこんでくる。
心に浮かぶ心象的な風景をいつも描かれていると思いますが、前回もそうでしたが、今回も、以前よりも作風が変わったかのように、密度が濃くなってきているように思いますね。

僕がずっと長い間覚えて身につけてきた技術的なものや、絵を作っていく一つ一つの細かな決断の仕方は、結局何も昔と変わっていないんだけれども、多分自分で絵を描き進めていく中で、見たいものとか画面の中から見えてくるものとかが、以前とは少しずつ変わってきているのかもしれません。

・・・見えてくるものですか。

去年「View」というタイトルをつけたのは、その風景が実在する風景かどうかというのではなく、自分が真白い画面に向かいながら、絵具や筆をのせることでできる痕跡みたいなものから見えてくる風景という意味なんです。

・・・以前は紙と絵具と格闘しながら、風景のイメージをつかもうとして、空を切っていた印象があります。でも、今は変な言い方ですが、空を飛ぶ鳥の目線で描かれているように思うんです。

確かに以前は絵になりそうなものを強引に画面に持ってきたところはありますね。でも今は以前ほど、過剰な意識がなく一歩距離をおいたところで、描けるようになってきたのかなという感じはあります。

・・・意識の違いが生まれたきっかけはなんでしょうか?

大きな画面で描き始めたことが大きな要因かもしれません。それまではせいぜい50号とかそのくらいの大きさの作品が多かったんですが、2000年にはじめて 100号を3枚並べて描いてみました。その頃から画面の大きさや材料や技術的なことと自分のやりたいことが、落ち着いたバランスをとれる感じになってきた。小さい作品だとどうしても自分の手の中でころがしながら作っていくという感じになるけれど、このぐらいの大きさになると、逆に自分が入り込むような感じで包まれるようにして制作していくわけじゃないですか。そうするとかえって細かい部分に余計に入れ込んだりしないで、それこそ距離をおいて描けるというか。それともう一つは描き始めてから出来上がるまでの時間の長さが結構大きいと思うんです。夏頃に紙を貼って色を少しずつのせ始めてから、5、6ヶ月掛かるんですが、半年近くの時間ずっとこの絵を眺めながら生活しているわけです。そうすると自分の気持ちの中でやりたいことが適度に熟成しながら進んでいく。そういう意味では半年前に考えていたことと、今考えていることが想像つかないところまで来ているわけです。描きはじめは、ちょっと色をのせたり、点をのせてみたりして気ままにはじめるわけですから。
ただ、絵がやせ細っていきたくないなといつも思いますね。僕の作品は、僕が見て僕が考えたものだから共通するものは毎回必ずあるんだろうけれど、段々やせてきてしまうのが1番怖いんです。

・・・充分体格がいいからやせて見えませんよ(笑)。絵画の中に不安感や緊張感を出したいという人もいるけれど、園家さんの場合は、熟成した時間が悠々としたイメージをより明確に形作るんでしょうね。これからの展開が楽しみですね。

簡単な言葉かもしれませんが、色んな意味で豊かな絵を描きたいなと思いますね。

〜2月4日(土)まで。

(c)SONOKE SEIJI


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