木俣創志 展

2009年11月16日(月)-21日(土) 11:30-19:00 日曜休
コバヤシ画廊 東京都中央区銀座3-8-12 ヤマトビルB1F TEL 03-3561-0515
http://www.gallerykobayashi.jp/

世界に放り出された感覚

  この展示では、“世界に放り出された感覚“を表現したいと思いました。
10歳から油彩をはじめた私ですが、言葉では上手く語れないそんな感覚を絵で表したいと思ったのは10代の終わり頃で、それを実現するにあたり、ふたつの壁にぶつかりました。
 ひとつは、ぬけるような日本の冬空の青は、どこか鈍重なところのある油彩には適さないという壁。
 もうひとつは、敬愛していたセザンヌをめぐる難問ですが、彼以降「どのようにして絵筆による外界の描写があり得るか」という壁でした。
 (世間では「現代絵画の父」ないし「20世紀美術の父」として、つまり「はじまり」として評価されることの多いセザンヌですが、私は彼を「おわり」として、正確に言えば、「絵筆によって外の世界を写しとる絵画の終焉」として感じていたためです。詳しい説明は省略します。)
 後年、油彩からアクリルを主とする表現に移行し、また、絵筆オンリーだった描画から「版」を活かす表現へと移行した結果、ふたつの問題は相対化され解決されたかにみえますが、実感としてはまだ不十分です。
 この展示は、当時の「冬空の青」のもと、絶望や憧れといった――青春時代に月並みの――“世界に放り出された感覚”を、なんとか実現したいと考える、そんな想い出のつまった作品のリメイクなのです。

 [ 2009. 11. 15. 木俣 創志 ]



Covered with ivy 09-I
2009 ミクストメディア、シルクスクリーン、ほか
194.0x162.1cm

 


Covered with ivy 09-II
2009 ミクストメディア、シルクスクリーン、ほか
227.3x181.8cm

 


Covered with ivy 09-III (部分)
2009 ミクストメディア、シルクスクリーン、ほか
152.0x227.3cm

関連情報 木俣創志 展 2008 木俣創志 展 2007 木俣創志 展 2005

略歴:
東京芸大大学院修了/1990日仏現代美術展(パリ国立グランパレ美術館)/1992.94. 96. 個展(TEPCOギャラリー,東京)/1994-97,2001-02TAMON賞展(柏市民ギャラリー,千葉)/1999-07デッサン展(ギャラリー52,東京)1997.1999-08個展(コバヤシ画廊,東京)/2001-02,8月,北海道標津町"芸術・文化の里"にて現地取材・制作/2004 第1回とよたトリエンナーレ(豊田市美術館,愛知)/ほか

(C) 木俣創志